JTインターンのESを添削します!|レベルの高いESに多い、分かったフリを一刀両断!

前回優秀なエントリーシートを書いていたS君より、JTインターンのESの添削依頼がありましたのでアドバイスしていきます!
ちなみにS君、無事前回の添削の後、ファーストリテイリングのES通過したようです!
【課題】 あなたはJT社員です。今月付けで、あるプロジェクトの一員として経営企画部へ異動となりました。 JTでは現在、たばこ事業・医薬事業・食品事業の3事業を展開していますが、そのプロジェクトのミッションは、新規事業を立ち上げるというものでした。 あなたなら、上司に対してどのような新規事業を提案しますか あなたの考えとその根拠を文章で、簡潔かつ具体的に説明してください。 ※300文字以内
S君の文章はコチラ。
私は、海外でのホステル事業を提案します。理由は今現在御社で行っている事業を活用し安価で製品を提供出来るからです。 私はカンボジアのホステルにコンサルタントとして携わった経験があります。そこではバーの完備を提案し、順調に売り上げも増加しているのですが、現地で問題になっていたのが医療費と食費です。医療費も食費も安全面を考えると高くなり、現地の方やホステルに宿泊している方は安くて不衛生な物を選んでいました。 しかし、上記のように御社が自社で作っている医薬品や食品を現地のホステルに送る事で値段が抑えられ安価での提供が可能です。 また現地は日本に比べ土地代や人件費も安いので、売上増加が見込めると考えます。
解説!一刀両断!
自分の経験から具体的なプランが出ているのは素晴らしい、、、が・・・・。
S君のESは前回送られてきたファーストリテイリングのESでも見られた通り、様々な経験をもとに自分なりの意見を出そうとしているのが伝わってくるので、非常にレベルの高いESだといえます。
まず、就活を始めたばかりでESの書き方について右も左も分からない人はこの、
自分の経験から得た内容をもとに、自分なりの意見を出す。
これを目標としてください。
これだけできるだけでも中堅レベルの会社であればESだけは通過すると思います。
しかし、JTのレベルになるとここからもう一段階選別されると考えてください。
それは、
事業内容をキッチリ調べた上で新規事業提案しているのか。
JTは人気の企業でインターンに多数の応募があります。
なので、レベルの高いESの中でも頭一つ飛び出たものでなければ通過することができません。
文章から「御社のことをここまで理解していますよ」という部分が伝わることで、印象を更に高めることが出来ます。
既存事業をしっかりと調べてみよう!
今回はホステル事業において、宿泊者向けの医薬品に関して、JTのもつ医薬品を安価で提供することが可能になると記載があります。
私はこの文章を見た瞬間に、
S君、詳しく知らないのに文章書いてるな・・・
こう感じました。
それはJTがどのような医薬品を作っているか、この部分をきちんと調べていれば、この文章にはならないからです。
JTの医薬品、それは民間向けではなく医療用医薬品がメインになります。
これはJTのサイトを見るだけですぐに分かることです。
JTは主に以下の4分野を扱っています。
- 腎・透析領域では主に血液透析に関する製品
- 皮膚疾患領域では、アトピー性皮膚炎、水虫など皮膚疾患の治療に関連する製品
- アレルゲン領域では、減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬
- HIV感染症領域では、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)疾患の治療に関連する製品
これを見る限り、ホステル宿泊者に提供できるもの・・・とはならないでしょう。
この課題の中で、あなたはJT社員です。と言われているわけなので、社員なのに社内の情報を知らなかったということになってしまい、この時点で不採用とされてしまう可能性が高くなってしまうのです。
これを踏まえた上でもう一度文章を見直してみるとよいと思います。
ビジネスにおける重要な数字について詳しくなろう!
最後の一文
また現地は日本に比べ土地代や人件費も安いので、売上増加が見込めると考えます。
これも、ビジネスにおいては数字も大事なので、なんとか少し触れておこうと無理やりとってつけたような印象を受ける一文になっています。
物が売れれば売上増加に繋がるのは当たり前です。
そういうことは書く必要はありません。
更に付け加えるなら
土地代や人件費も安いので、、、の後に繋がる利益項目、それは営業利益です。
これを間違えて使っている状況で、”コンサルタントとして携わった”と記載してしまうことは自分を大きく見せようとしているな・・・ということが露骨に伝わってしまうため、注意して記載してみてください。
総括
事業提案の出し方として、自分の経験から意見を出しているのは素晴らしいことです。こういう文章がかける学生は1割程度しかいません。それだけでも非常にレベルの高い文章となっているので、折角であればもっともっと内容を深掘りして、
ESを提出する会社に、自分が入社するからこそできる唯一のもの
これを示しましょう。ほぼ間違いなくESだけでなく、選考過程で落ちることはなくなると思いますので、頑張ってください。